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2003-06-14 誕生日

_ 6月11日は私の56回目の誕生日だった。

_ 家族でそれに気がついたのは娘だけで、女房は全く気づかず、息子は日にちを間違えて憶えていた。これは毎年のことで、女房が私の誕生日を憶えていたのは30年間に2回くらいではないか。

_ このような家族の無関心は、実は私にとっては有難いことなのだ。そう、私は誕生日が嫌いなのだ。誕生日を祝うという習慣はどこの国にもあると思うが、その理由は多分ある期間生きてきたこと自体が価値あることとして、本人のためのみならずそれを支えた人々のためにも喜ぶということだと思う。

_ 私は30才くらいまでは、早く死にたいと思っていて、誕生日はムダな時間を過ごしたという証でしかなかった。30才を過ぎると別に死にたいと思うことはなくなったが、生き続けてきたことが嬉しいわけではなく、誕生日には関心がなかった。40才を過ぎて自分がすでに若くはないと思うようになると誕生日は不快なものになってきた。世間では年齢によって人のあるべき姿を規定する。40才にふさわしい言動、50才の服装などが事実上決められ、年齢は私の自由を奪っていく。

_ 私は自分の年齢を忘れるように努め、歳相応にならないように気をつけた。それが成功したと思っているときに、人から誕生日を祝われ年齢をいやでも認識させられるのは困ったことだ。

_ しかし、祝ってくれる人はそんなことは知らず善意だから文句は言えない。今年も何人かが私の誕生日を憶えてくれていて祝ってくれた。それは素晴らしいことだと思う気持ちもある。要は私の気持の問題で、年齢に拘束されないような人間になればいいだけなのだ。最近それが出きるようになってきた気がする。なにか誕生日が来るたびに若くなっていくような気がする。そんな気分のとき鏡を見るとびっくりするが。


2006-06-14 クロアチア戦対策

_ 今朝クロアチアとブラジルの試合の最後の方をみた。クロアチアは強い!このままでは日本は大差で負ける。

_ 評論家は色々と対策を考えているようだが、私が監督だったら、これから試合当日まで全て休日にしサッカーのことは考えさせない。これは変な考えではない。オーストラリアは日本との試合の2日(?)前を休日とし練習をしなかった。WBCの時、メキシコは米国戦の前日ディズニーランドに行って、米国に勝った。おかげで日本は生き残った。

_ 私は、オーストラリア戦での柳沢の力のないシュートを見て、あれは身体が疲れているのではなく精神がまいっていると思った。あたかも鬱病の患者が一生懸命やろうと思っても身体が気持ちを裏切っていくような。チーム全体がプレッシャーに押しつぶされて鬱状態になっている。そんな時にいくら練習をしても症状は悪化するだけだ。サッカーを忘れる必要がある。そういっても自由時間も自主練習をしそうな連中だから、別のゲーム(例えばソフトボール、ボーリング等の危険の少ないもの)をして楽しめばいい。

_ このまま一生懸命やって惨めな敗戦を繰り返せば鬱は日本社会全体に伝染し広がる。鬱病は伝染するのだ。鬱病には「頑張れ!」という励ましは禁句だという。だからサポーターもマスコミも、「頑張れ!」と言わずに「たかがまり蹴りなんだから熱くなるな。気楽にやろう」と言おう。


2019-06-14 さよならくちびる

_ 塩田明彦監督作品。小松菜奈と門脇麦がダブル主演。

_ とても面白かった。

_ 女の子二人のバディー映画で音楽映画でロードムービーでもある。

_ 二人のうちハル(門脇)はレズでレオ(小松)はバイで、それにノン気の成田凌が絡む。

_ 女の子のバディームービーの場合、ナナや下妻物語のように男と女の関係に見えるものが多いが、これは両者とも気が強く、さらにねじれてボーイズラブ的でもある。

_ 考えてみれば、自分で書いた小説もそんな強い女の子の関係を描いている。男の友情のようなものが好きなのだが、現実世界に生きる男として今までそのような友情を感じたことがあるかといえば、ない。映画の中の高倉健と池辺亮(昭和残侠伝)には涙するが、フィクションだとわかっているから感動するのだ。

_ それが、女の子の世界の話になると、どこまで行っても想像の域を出ないから、フィクションのような友情が本当にあるのではないかと思いたくなる。だから書いていても本当の話のように思えてくる。

_ 小松菜奈はこの映画を観る前までは女ぽっくてあまり好きではなかったが、この作品でショートヘアで男っぽくふるまう彼女は魅力的だった。


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