紹介文 INDEX

KAIKOKU国際法律戦争
 
INDEX   次頁
2000年4月 123456789
10111213141516
1718192021
222324252627
2000年5月 1234567
2000年6月 123456789
2000年7月 1234567

本 書 紹 介

 2,000年4月、寺本黒田法律事務所(T&K)は僅差で日本最大の法律事務所になった。その上辺の華やかさとは異なり、T&Kの財政は逼迫し、寺本及び黒田の二大パートナーの専制も災いして、改革に着手することもままならない状態であった。

 その頃、世界的な映画監督である唐島清は、自らが脚本を書き監督をした映画のストーリーが米国のメジャーに盗用されていることを知り、怒りの記者会見を開き映画製作の差止を示唆した。この米国の映画会社はメディア王マリックが所有していたが、マリックは、この映画を製作するにつき法律的な問題はない、という意見書を書いた世界最大の法律事務所サイモン・ヘイスティング&ゴールドマン(SH&G)の責任を追及した。マリックの企業グループは、SH&Gの最大のクライアントであり、SH&Gは窮地に立たされた。SH&Gは自らの失態を挽回するために、まず唐島監督相手に訴訟を起こした。しかし、マリックはSH&Gに対して、3ヶ月以内に問題を解決することを厳命していたため、訴訟は早期解決のためには有効な手段ではなかった。

SH&Gは唐島監督の弁護を担当しているT&Kの買収を企てた。

*   *   *

SH&Gの特命を受けてT&Kに送り込まれる美貌の秘密工作員李華美(リファミ)。迎え撃つ女性弁護士滝川希花。

国際法律事務所内の権力抗争、愛憎、いじめを赤裸々に活写し、危機意識の欠如した日本的組織の必然的崩壊を描く。

日本が直面する第二の開国を生き抜くために、今日本人に何が求められているかを問う問題作。

次頁