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2004-12-04 ハウルの動く城 [長年日記]

_ 宮崎駿はどうしてしまったのだろう。

_ 絵はきれいだったし、音楽はよかったし、キムタク等の役者も頑張っていた。しかし、ストーリーが頭に入ってこない。

_ 途中で眠くなってしまって聞き漏らしたところもあるかもしれないが、たとえば、誰が誰に対して何の為に戦争しているのか、ハウルは何故それに参加するのか、誰が誰に対して何故魔法をかけて、それはどうすれば解けるのか、何故ソフィーはハウルに恋したのか、何故城が動かなければならないのか、等々分からないところだらけだ。

_ 主役であるはずの城にしても何故あのように巨大である必要があるのか分からない。内部の構造からすれば二階家ぐらいで十分だ。戦争は近代兵器を使って闘われるが、それと魔法の力関係が分からない。最後に魔法使いが戦争をやめさせることになるが、そんな簡単なことなのか。

_ 「千と千尋」であれだけの世界を作り上げた宮崎の作品とは思えない。

_ 昔黒澤明の「赤ひげ」(1965)を観たときのことを思い出す。観客は久々の黒澤の時代劇ということで「用心棒」や「椿三十郎」のような活劇を期待していた。私の前の席には肉体労働者風のおっさんが坐っていたが、途中で席を立って出ていってしまった。

_ 天才にも老いは来るのだ。まあ、黒澤は「赤ひげ」の後も傑作を作ったが、「用心棒」みたいな痛快な作品はもう観られなかった。


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