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2006-04-29 堀江の出所 [長年日記]

_ 堀江貴文が保釈され東京拘置所から戻ってきた。

_ 拘置所前の映像で驚いたのは堀江の人相が全く変わっていたことだった。8キロ減量して精悍に見えたのは勿論だが、目付きが違っていた。以前の傲慢で人を小ばかにした感じではなく、澄んだいい目になっていた。3ヶ月間伸ばした髪と相俟って、ちょっとオーバーに言えば、山にこもって荒修行をした後の大山倍達のようだった。大山の修行と言えば、一人で山に登り、自分に課した目標を達成するまで里に下りていかないように、眉を片方づつ剃っていたというエピソードがある。

_ 3ヶ月間の拘置所生活がそれほど大層なものかという人もいるだろうが、私には(そのような経験がない人間として)想像できないものがあるような気がする。

_ 大山の修行ではないが、我々はどんなに厳しい制約を自分に課しても、逃げ出そうと思えば逃げ出せる。しかし、拘置所や刑務所はそうはいかない。自分の意思では出られない。そこで人は抵抗できない権力の存在を知る。徴兵制のない日本で権力の存在を実感できる場所は他にあまりないのではないか。

_ もっとも、拘置所や刑務所に入れば人間として鍛えられ、厳しい修行をした武道家のようになれるかといえば、そうではないだろう。むしろ、その反対で、多くの人間は権力に屈し、権力に媚びて、節操の無い人間になって(又はそんな人間であることを自覚して)戻ってくるのかもしれない。でも、何人かは、圧倒的な力と対峙しても自分を曲げず、自分にとって護るべき価値が何であるを確認して帰ってこられるのではないか。堀江が後者であるかはまだ定かではないが、あの表情を見ていると、いい経験をしたのだろうなと、ちょっとうらやましくなる。自分も若い時に(この歳になってからはいやだけど)そのような体験ができれば少しはマシな人間になっていたかも、と思ったりする。


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