_ リーマンショックの時の実話だと。
_ サブプライムローンを組み込んだ金融商品が大暴落することを予測してその暴落時に保険金が払われるCDS(クレジットデフォルトスワップ)を考えた連中の話。株取引で言えば空売りということ。ショートは株用語で空売りのことだと。
_ 金融の知識がないと分からない話だが、それでも結構面白かった。一番印象に残ったのはウォール街の金融機関が嫌われていること。大暴落の後の説明で、「金融機関の責任者は多くが逮捕され、FRBが改革に乗り出した。。。というようなことはまったくなかった」というナレーションが入った。実際に逮捕されたのはスイス銀行の一人だけだったと。
_ 反ウォール街のサンダースが人気の訳が分かる。トランプも自己資金で勝負しているから評価されているのであろう。アメリカ国民の不満がこのように沸騰しているのであればトランプが大統領になる可能性はあると思った。
_ 手を振るだけであらゆることが可能になる能力を宇宙人から授かった男の話。
_ 英国のコメディでアメリカのものとは違った味わいがある。その男ニールはデニスという名前の犬を飼っていて、犬が何を考えているか知りたくなり犬に会話の能力を与える。
_ 犬はオスでニールとは深い愛情で結ばれていて、下の階に住んでいる美女とニールをめぐって三角関係になる。
_ テッドと似ているけどテッドより好きな映画だ。
_ 韓国映画のリメークで多部未華子主演。
_ あまり興味がなかったのだが新聞の映画評でほめていたので観たところ感動した。オリジナルのストーリーのせいか韓国的な人間描写になっているところは気になるが、多部がすごくよかった。
_ たまたま数日前にNHKで松尾スズキの「恋はあなたのおそば」というドラマを観ていて主演の多部がいいと思っていた。これはコールセンターで電話を受けた社員が蕎麦屋の店長になるという話でナンセンス系のコメディーで面白かった。多部の作品で一番印象に残っているのは「フィッシュストーリー」で世界を救う宇宙飛行士の役だった。
_ 「あやしい彼女」では多部は73才の老婆が突然若いころの自分に戻ったときの自分を演じる。彼女はこのような非日常的な役が多い。
_ 老婆は、「ローマの休日」のように、若い肉体でいる短い時間を楽しみまた元の体に戻っていく。
_ このような映画を観ると必然的に自分だったら20才のころに戻ったらどうだろう、何をしたいだろう考える。結論としては戻りたくはないということになった。映画の中の他人の青春は美しく感動さえするが、自分の青春は不快で戻る気はしない。
_ 三島由紀夫は20才まえに死ぬ若者を「豊饒の海」で描いた。老醜を嫌う三島としては美には若さが不可欠だ。「春の雪」と「奔馬」では主人公は三島が是認できる死にかたをするが、以後の二巻ではそこがあいまいになる。そして最後の最後にすべては夢だあったと告げられる。
_ 老醜は現に存在するが、美しい青春はほんとうはないのではないか。それは映画や小説の中にのみ存在するのではないか。虚構の中にのみ美が存在するのであれば、虚構を作ってその中で死のうと三島は思ったのではないか。