_ 中学三年の少女が夜中に寝ている父を包丁で刺殺した事件。彼女は「お父さんがお母さんと弟を殺す夢を見た」と言っている。
_ この夢をみたことが事実なら「覚醒障害」ではないかと専門家は言う。夢遊病などがそれに当たるらしい。
_ 超常科学から見ると、これは予知夢ということになるのだろう。つまり彼女は父が家族を殺す現場に立会い、その衝撃的な記憶が時空を超えて夢となって出現した。彼女はその未来を阻止するために父を殺した。
_ そんなことはありえず、科学的でもなんでもない、と思う人は多いだろう。でも、世界が科学によって完全に解明されているかというとそうではない。私は毎日のように人が手も触れずに飛ばされるのを見ている。これは科学的には解明されていないが事実である。
_ 私は霊感のようなものは持ち合わせていない人間だが、私に見えない世界が見えている人はいるに違いない。現代の科学はそのような検証できない(つまり私に見えるように同じものを再現しろと言っても出来ない)現象はないものとする。そして精神の病気として病名をつけて処理する。
_ でも多くの人は科学によっては説明できない世界があることを直感を通して知っている。
_ 私が異常な犯罪に興味があるのは、理解を超えた犯罪を犯した人には何か我々には見えないものが見えていたのではないかと思うからだ。それは科学的に繕われている世界の綻びのようなもので、その隙間から全く違った世界が垣間見られるのではないかと期待するからだ。
_ そのような特殊な「犯罪者」は社会からは隔離され、科学的な治療を施され、多分別な名前で普通の人間としての生活を送るのだろう。
_ 今回の犯人は中学三年だ。2004年に小六で同級生の首を切った佐世保の少女は同じくらいの年になっているはずだ。この二人が話すことが出来れば何かが起きるような気がする。