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2009-06-26 東国原首相 [長年日記]

_ 東国原宮崎県知事が、衆議院選への出馬要請に対して、自分を自民党総裁候補にすることを条件にしたことが話題になっている。

_ 国会議員でもなく、知事の任期途中の人間がそのような要求をすることが自民党からすると非常識と取られているようだ。確かにこれまでの例からすると、国会議員を何十年かやって推薦人が確保できるようになってやっと出馬できるようだ。でも国民の立場からするとそのような経験豊富な人に首相になってもらいたいのか疑問だ。

_ それがジャンボジェットの機長だったら、知識と経験と技能がある人でないと困る。いくらやる気のある人でも素人に機長は任せられない。

_ では首相に同じような条件が当てはまるかといえば、そうでもない。首相は国に生起するあらゆる事態に対応しなければならないが、だからと言って森羅万象に通じているわけではない。そんな人はいないし、そんな必要もない。

_ 弁護士だって新しい法律を全部知っているわけではない。むしろしょっちゅうやっている仕事の分野以外基本的なことも分からない。実際世の中複雑になりすぎて専門分野でさえ把握できない。だから突然法務大臣になった人が馬鹿な答弁をするのは仕方ない。多分他の分野でも同じだろう。

_ 首相になる人も得意分野は持っているのだろう。でも得意と言ってもその道の専門家にはかなわない。専門家からすると、中途半端に知っている方が面倒だ。変な思い込みが無い方が正しい理解が出来る。

_ 首相には優秀なスタッフがいるだろうし、外部にアドバイザーがいるだろう。それらのアドバイスを判断し選別する能力は必要だ。弁護士で言えばリーガルマインドで、知識ではなく筋として正しいかどうかを判断する能力だ。それがあれば細かい知識はいらない。

_ 東国原や橋本府知事が初めての知事という仕事で成果を上げているのはそのような能力があるからだろう。では同じように首相になってもその能力を生かせるのだろうか。無理だという人は、首相に必要なのはしきたりや約束事の縛りの中で人を動かす力だという。それは貸し借りの世界で、貸したり借りたりしているうちに理想などどこかにいってしまう。

_ 今の自民党が問題なのは、物事を動かす手段が目的化してしまっていることだろう。人を集めなければ何も動かず、人を集めて派閥を作っているうちにそれ自体が目的になってしまう。またそれには金がいる。民主党でも同じだろう。

_ このようなしがらみを断ち切るには、国民的な人気のある人が一気に頂点に立って、しきたりを無視して(新人だからできる)、他人の思惑にとらわれず目的を遂行するしかない。

_ 直接民主主義の制度がない場合には、今回の東国原のような方法しかない。自民党にはこれを受け入れる度量はないだろうが。


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