少数意見

最新 追記

2015-08-08 ターミネーター:新起動/ジェネシス

_ 有名なシリーズの新作。

_ 初老のターミネーターが歴史を変えるために1984年(彼がはじめて出現した時)に戻り昔の自分と対決する。

_ タイムパラドックスものだが、時間軸が複数あり、正直一回見ただけではよくわからない。この手のものの傑作には「プリデスティネーション」という作品がありお勧め。

_ アーノルド・シュワルツェネッガーと私は同い年(1947年生まれ)で、1985年にこの映画の第一作が公開されたとき私は黒澤明の「乱」の契約で忙しくしていた。8月の日航機の事故の直後にヘラルド・エースの原社長とパリに飛びプロデューサーのシルバーマンと交渉した。あの頃が私の弁護士人生の頂点であったように思えるが、当時はそんなことは考えていなかった。先ず、映画の国際共同製作契約というような誰もやったことのない仕事で悪戦苦闘していたので、その仕事の位置づけなど考える余裕はなかった。同時に、前人未踏の荒野を一人行くという気負いもあり、これはまだ出発点で、何れ自分は映画の弁護士として世界に名を馳せるという思いもあった。それは実現しなかった。

_ この映画で初老のシュワちゃん(ロボットでも皮膚は年をとるという設定)が37歳(ロボットには年齢はないのかもしれないが)の自分と対峙するところは感慨深い。


2015-08-15 進撃の巨人 Attack on Titan

_ 有名なマンガの実写化であるが、原作は読んでいない。原作が好きな人はいろいろと文句があるようだが、私は結構楽しんだ。

_ 高々とそびえる3重の塀が村を囲んでいる。そこで100年間平和に暮らしていた人々を巨人たちが襲う。

_ 3重の高い塀という設定は、5月に公開されたアメリカ映画「メイズランナー」と同じだ。こちらの映画は、塀の中の住人は何者かに拉致され連れてこられた人々で、記憶を失っている。ここでも塀の外には怪物がいる。

_ 塀は外部の危険から人々を守るものであるが、外の世界を見たり、脱出しようとする者には大きな障害となる。塀は何を象徴しているのか。

_ 今、世界の先進国は一応の平和を享受してる。しかし、この世界の外側には人を喰う魔物がいて時々侵入を企てる。外部と内部を隔てる見えない塀があるようにも思えるが、強固な塀ではないようだ。

_ 住人の中にも、塀の中の生活を維持し守ろうとする者と、巨人や怪物と対決しても塀の外に出ようとする者がいる。塀に頼る人々も巨大な建造物が簡単に壊れるのではないかと不安に感じている。

_ 「進撃の巨人」も「メイズランナー」も前編のみが公開されていて、結末はわからない。


2015-08-22 ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション

_ おなじみのシリーズの新作。

_ 予告編でやっていた飛行機にしがみつく場面が最初に出てきて、後のアクションはそれを越えられない。前作のロッククライミングの場面も同じように冒頭の本筋とは関係ない話で、これがパターン化している。羊頭狗肉とまでは言わないが考えた方がいい。

_ 内容として作品をつまらなくしているのは敵が弱いところだ。情報組織を脱退した連中が作った影の国家とのことだが、迫力がない。彼らが狙っているのは、スイス銀行の口座にある金だが、これも暗証番号を入力することで簡単に移動できる。昔のような目を奪う財宝ではない。007ゴールドフィンガーはアメリカのフォートノックスの金貯蔵庫にある金塊が奪取の対象だったが、夢があった。


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