_ ちょうど2年前の月9のドラマ。キムタクが35歳で首相になるという話。
_ TSUTAYAでDVDを借りてはじめて観たが、面白かった。
_ 何故観たくなったかというと、今の現実の首相があまりにもひどいので脳内でCHANGEしてみたかった。またキムタクを小泉進次郎に置き換えるとどうか興味があった。
_ 内容については不満はある。アメリカの「ザ・ホワイトハウス」なんかと比べると甘さが目立つ。キムタク首相は二つの悪の一つを選ばなければならないような、究極の選択を迫られることにはならない。
_ それでも十分楽しかったし感動もした。ドラマには現実の政治の世界にないものがあった。それは若さだ。
_ 与党も野党も第三極といわれる新党もほとんどが60歳以上の人間が率いている。それだけでうんざりする。
_ ドラマを観ていて思ったが、35歳が国を率いることは出来る。政治に経験が必要だというのは多分間違いだ。特に今日のような変革の時代には過去の経験は返って弊害になる。
_ 弁護士の世界でも60代で変化についていっている人は少ない。専門職でもそうだから、守備範囲の広い政治家だったら過去の経験などほとんど役に立たないだろう。
_ 私が大島渚の「戦場のメリークリスマス」の仕事でロンドンに行ったのは35歳のときだった。映画の国際共同製作契約なんて初めてだったが、何とかなった。
_ ドラマや映画には先見性があると思う。オバマが大統領になれたのも、「24」でデイビッド・パルマーという大統領が登場したことが大きく貢献していると思う。あのドラマを観ていて、最初は黒人の大統領に違和感があった。しかし、それはすぐ打ち消され、黒人であっても何の問題もない、と思うようになる。
_ キムタクの首相についても同じだ。ドラマが終わるころには、なぜ現実の日本にはこんなにはつらつとしたエネルギッシュな首相がいないのかと思うようになる。35歳という年齢は全く問題にならない。
_ このドラマを観た人は、小泉進次郎が29歳で自民党総裁になり、次の総選挙で首相になっても変だとは思わないだろう。