_ 考えさせられるスプラッター映画。
_ オスカー女優エリザベス(デミ・ムーア)はサブスタンスという薬物で若く美しい肉体を得ることができた。しかし、使用法には条件があり、一週間交代でしか現在の肉体と若い肉体は使えない。
_ 若い肉体を得たエリザベスはスー(マーガレット・クアリー)と名乗り瞬く間に人気者になる。
_ やがてエリザベスはスーに嫉妬することになり、スーはエリザベスが邪魔になる。そこから悲劇が始まる。
_ スーはエリザベスの能力と経験値を有するが、二人は別人格のようだ。スーが活躍している間エリザベスは眠っている。スーが眠っている間は、エリザベスは暇を持て余し、自堕落な生活をする。
_ エリザベスがスーの活躍を自分のことのように喜べれば、不満はなかったのだろう。しかし、子供の成功を喜ぶ親とは違うのだ。
_ エリザベスは50歳という設定だが、デミ・ムーアの実年齢は64歳とのこと。それが、裸体を晒すが、とてもその年齢には見えない。でも40歳以上若いスーと比べると見劣りする。
_ 映画は、サブスタンスの誤用によってエリザベスの肉体が急激に老化していくところを特撮、CGで描く。そして、エリザベスとスーは一体化してモンスターになる。
_ 考えてみると人間の一生なんてこんなものだ。三島が、人生は真っ逆さまの頽落だと言っていたが、三島ほどの想像力を持たない一般の人間は、そんな恐ろしい未来が待っているとは考えない。人間は、どこまでもオプティミスティックなのだ。