_ ジョージ・フリードマン著、早川書房。
_ 地政学に基づき2050年の日米戦争を予測する本。
_ 地政学のみで未来の世界史を予測するのは危ういが、切れ味のよい論理には興奮した。
_ フリードマンによれば、歴史が繰り返すことは地政学で証明される。2050年の日米戦争は1941年の太平洋戦争の再現ということになる。
_ 昨日のテレビで見た「ETV特集選 日本と朝鮮半島2000年」はその説を裏付けているように思えた。第7回「東シナ海の光と影・倭寇の実像を探る」と第8回「豊臣秀吉の朝鮮侵略」を続けて見たが、知らないことが多かった。
_ 倭寇については、海賊であることぐらいしか知らなかったが、500艘の船に1600頭の馬を乗せ南朝鮮の内陸深く攻め込んでいったそうだ。海賊というより軍隊だ。
_ 秀吉についても、その朝鮮侵略が世界史を変えるほどの大事件だとは知らなかった。
_ この二つの侵略に加えて日韓併合があったので、侵略は少なくとも3回繰り返されたのだ。地政学からしても、日本が海外に侵出する場合には朝鮮半島がその経路になることは素人にも明白だ。朝鮮半島の人々が4回目の侵略を恐れるのは当然だ。
_ 日本はここ60年ぐらい大人しくしているが、歴史から見れば好戦的な国だ。自虐的史観ということでなく、日本人は自分の先祖がこれまで世界に対して何をしてきたかをもっと知るべきだろう。そうしないと日本の未来は見えてこない。