_ 森本総理の差別的発言が問題になっている。
_ 女性が多いと会議が長くなるので、発言を制限すべきというようなもの。
_ これが、女性に対する侮辱的発言ととらえられている。そうかもしれないが、むしろ日本の会議の問題としてみたほうが面白い。
_ 森は、根回しの達人だそうだが、森にとって会議は、結論を確認する手続きでしかないのだろう。一般に、日本の会議は、取締役会だろうが、学者の会議だろうが、活発な議論が戦わされるものではない。
_ 会議が始まる前から、賛成派、反対派は明確になっていて、その他の無関心な人間は多数につく。無関心派に対しては、森のような積極的な人間が事前に根回しをして自分に賛成するように仕向ける。その際は、いろいろな圧力がかけられ、報酬が提示される。
_ 森が嫌がるのは、このような根回しに乗らない連中で、そういう輩が会議の席で突然発言し、会議が混乱する。要するに「わきまえない」連中だ。
_ このような日本の会議の作法については、女性は部外者とされることが多い。そもそも、この作法は男社会の貸し借りの方式で、女の存在を考慮していない。
_ だから、この問題は、女性蔑視の問題であるだけでなく、上記のような日本社会の意思決定手法の欠陥を露呈したものといえる。
_ 途中までは傑作だと思って観ていた。
_ 主人公三上は元ヤクザで抗争の際に人を殺している。出所した三上は、反社が浸透した社会に適合できない。挫折を繰り返した挙句、昔の兄貴分を頼る。そこで、厚遇され、兄貴分が抗争に巻き込まれ、三上が助太刀する状況になる。しかし、兄貴分の妻(アネゴ)が戻るなと説得して、三上は一宿一飯の恩義を返す機会を逃す。
_ それから、彼は暖かい周囲の人間に囲まれ、堅気の世界は、言いたいことも我慢して生きるところだと、納得する。
_ そして、彼は以前だったら納得できなっかた言動にも我慢して、笑って過ごす。
_ この映画をどう決着をつけるのかと思っていたら、嵐の日に脳梗塞(非常な高血圧だった)で倒れ死ぬ。なんと安易な!
_ 最後のクレジットを観たら、「法務省矯正局」が協力していると。残念!