_ 森本総理の差別的発言が問題になっている。
_ 女性が多いと会議が長くなるので、発言を制限すべきというようなもの。
_ これが、女性に対する侮辱的発言ととらえられている。そうかもしれないが、むしろ日本の会議の問題としてみたほうが面白い。
_ 森は、根回しの達人だそうだが、森にとって会議は、結論を確認する手続きでしかないのだろう。一般に、日本の会議は、取締役会だろうが、学者の会議だろうが、活発な議論が戦わされるものではない。
_ 会議が始まる前から、賛成派、反対派は明確になっていて、その他の無関心な人間は多数につく。無関心派に対しては、森のような積極的な人間が事前に根回しをして自分に賛成するように仕向ける。その際は、いろいろな圧力がかけられ、報酬が提示される。
_ 森が嫌がるのは、このような根回しに乗らない連中で、そういう輩が会議の席で突然発言し、会議が混乱する。要するに「わきまえない」連中だ。
_ このような日本の会議の作法については、女性は部外者とされることが多い。そもそも、この作法は男社会の貸し借りの方式で、女の存在を考慮していない。
_ だから、この問題は、女性蔑視の問題であるだけでなく、上記のような日本社会の意思決定手法の欠陥を露呈したものといえる。