_ 江戸末期から明治初期にかけて活躍した実業家、五代友厚の映画。
_ 三浦春馬主演で、観客はほとんどが女性だった。
_ 映画としては、特に傑作とは思わなかったが、三浦春馬は熱演で、主人公と被った。
_ このような状況で映画を観るのはめったにないことだ。五代は、私心のない、日本の未来を信じる情熱的な人物として描かれている。それが本当かはわからないが、観ているほうからすると、スクリーンの中にいるのは三浦春馬その人で、今は亡き彼の姿を見ているという感が強い。
_ 映画の本編が終わった後に、撮影中などの長い未公開映像が流され、はやめに帰った人は損をした。これもほかの映画ではないことだ。
_ 映画の感想ではないが、彼の死は「自死」ではないと思った。このような演技をして、その映画の公開を待たずに自ら死を選ぶことは経験則に反する。従って、彼は、どこかの世界で、未来を信じて今も闘っているに違いないと思う。