_ 麻生太郎が大相撲の千秋楽で朝青龍に内閣総理大臣賞を渡す際、「賞」を飛ばして読んだことが話題になっている。またか、という感じだが笑い事で済ませていいのだろうか。
_ 麻生は「横綱は強くなくっちゃ」と言って笑いながら総理大臣杯を渡したと報道されているが、あれは決して楽しい笑いではなかった。土俵に上がったときから動きがぎこちなく、ひきつったような笑いを浮かべていた。何をやっても笑いが取れないピエロの泣き笑いのようだった。
_ 麻生もプレッシャーに押しつぶされかけている。
_ 今DVDでアメリカのTVシリーズ、ザ・ホワイトハウス(原題は The West Wing)を観ている。この作品や「24」シリーズを観ると、アメリカ人が大統領の必要条件の第一に考えているのがストレスに強いこと、特に危機的な状況に対応できる能力だということが分かる。
_ アメリカ大統領は核のボタンを持っているので日本の総理大臣とは違うというかもしれないが、日本だっていつ大災害が起きるか、テロの対象になるか、北朝鮮のミサイルが飛んで来るか分からない。
_ そのときに迅速な判断と行動が取れる人が総理大臣でないと多くの人命が失われることになる。笑い事ではないのだ。
_ ジョージ・W・ブッシュ前アメリカ大統領はあまり評判がよくないが、イラクで靴を投げつけられた事件を見て、少なくとも日本の首相より危機対応能力はあると思った。安倍だったらもろに顔面で靴を受け止めただろうし、福田だったら、ブッシュのようにユーモアで返すことは出来ず、切れていただろう。