_ 「レッド・ドラゴン」(2月10日)に対する反論をいただいたので、それに対する再反論ということではなく、多少補足したい。なお、個別にメールはしないので悪しからず。
_ さて、その反論というのは要約すれば、麻原のような死刑をまぬがれるために必死になっているような輩は、殺人者としてもダラハイドやハンニバル以下ではないか、というものだ。
_ たしかに、世間の評価は、麻原は誇りもプライドもなく、信じて従った弟子たちに対しても思いやりを示さない卑劣な男というところだろう。狂人の演技も死刑を免れようとする悪あがきだとする。
_ しかし、体制に対するアンチテーゼと考えると、狂気は有効な手段かもしれない。法廷は体制側の舞台であり、そこでの発言はすでに体制を是認してなされたとみなされ、いかなる意思表示も体制に取り込まれてしまう。麻原の狂気は体制を無視し、拘束されている自らの立場をも否定する。体制は麻原を死刑にすることはできるが、それは肉体を滅ぼすのみで、精神は無傷で残る。
_ 麻原が逮捕された後しばらくたって、週刊誌に土谷ノートというものが取り上げられた。それはサリン生成の責任者だった土谷正美が麻原の話を書き取ったとされる予言だった。正確には憶えていないが、麻原は自分が逮捕されることを予想していた。その前後に世界は細菌化学兵器が使われる戦争に突入し、理由は忘れたが麻原は解放され、世界の人口が10分の1になるような惨状のなかで彼は自らの王国を完成させる。
_ SARSが細菌兵器だという噂があるが、麻原の予言が気になる。