_ 更新されなくなったHPは突然亡びた町の遺跡にどこか似ている。それが最後の書き込みという意識無く作られた更新画面がいつまでも残っている。日常が突然断ち切られたポンペイの市民のように、今にも動き出しそうだ。
_ そのように中途半端に終わってしまったHPたちの中にお別れのメッセージを記したものがある。
_ 「2/26を持ちまして、agua e luz は幕を下ろしました。
_ またいつの日か、この仙台の地に戻り再開する時までしばしのお別れです。
_ 3年間ありがとうございました。」
_ アグア・エ・ラズ(水と光というポルトガル語だという)は仙台にあったフレンチレストランだ。おいしいワインを出す本格的なフレンチだという。2/26は去年のことで、もう一年以上経つ。
_ HPには厨房を背にしたスタッフの小さな写真がある。彼(彼女)らは、今東京で修行しながらレストランの再開を期している。その夢がかなうまでには幾多の困難があるだろう。それを乗り越えて夢が実現することを切に祈る。