_ 麻生批判についてはあまり異論はないようだが、定額給付金についての発言は誤解されていると思う。
_ 小泉は「私は本当にこの法案が3分の2を使ってでも成立させなきゃならない法案だとは思っていないのです」と言っている。その前では「衆議院と参議院の意見が違ったら、どういう政策なら国民が納得できるかよく協議してもいいのではないかと私は思う」と言っている。
_ 衆議院の優越は憲法に規定されているが、どんな問題でも3分の2で押し切ってはいけないということではないか。自民党が衆議院で3分の2を占めているのは郵政選挙の結果で、それが今の民意を反映していないことは明らかだ。また定額給付金については世論の大勢は反対と思われ、そのような問題のある法案が参議院の反対を押し切って衆議院で成立するのは憲法の精神ではないだろう。
_ 小泉はさらに「この定額給付金についてはもっと国民に懇切丁寧に妥当な答えを出してほしいなと思っています」と述べている。
_ 自ら常識人であると言っている小泉の発言を素直に解釈すれば、きわめて穏当な意見だと言える。