_ 007シリーズに対するオマージュにあふれた作品。
_ 第一作の「007は殺しの番号」からしばらく映画館で観て、そのあと疎遠になり10年ほど前に急にまた観たくなり、ビデオやDVDで過去の作品を観て八割くらいは観ている。
_ 007シリーズを知るようになったのは映画の前で、イアン・フレミングの小説を中学生のころ読んでいた。中学時代は推理小説(ミステリーという言葉は使われていなかった)にはまっていて主に外国ものを読んでいた。シャーロック・ホームズを小学校のころ全作読み(それも英語で)、中学に入ってから推理小説を濫読した。最初はポーとかチェスタトンとかの古典を読み、だんだん現代ものになりダシール・ハメットの「マルタの鷹」などのハードボイルドを読むようになり、007シリーズにたどり着いた。
_ 「キングスマン」では英語(米語ではなく)の発音がとくに印象に残った。私は米語は聞き取れても英語を早く話されると聞き取れない。というコンプレックスがある。マイ・フェア・レディなどで分かるが発音は簡単に変えられないもので、階級がある社会では一番乗り越えにくいバリアーかもしれない。この作品では悪役にサミュエル・L・ジャクソンを起用していて彼の黒人英語との対照が面白かった。