_ 熊に襲われることは予告編で知っていたので熊に復讐する話かと思ったが、人間を追う話だった。
_ 復讐がテーマなのだろうが、その動機がいまいち納得できなかった。ディカプリオは熱演で傷だらけになり、馬の死骸の中で寝たり大変だったとは思うがあれが最高の演技かは疑問だ。15ラウンド休まず攻撃してるボクサーのようで見ているだけで疲れる。
_ そんなわけで映画はあまり面白くなかった。
_ ひとつ興味を引いたのは大怪我をしたディカプリオをみんなで手作りの担架に載せ雪の積もった山を越えるところだった。途中で山越えは無理だということになりやがて事件が起きるのだが、それはともかく無頼のやからと思える集団が一時は協力してディカプリオを助けようとしたことだ。それもインディアンに追われていて見つかれば全滅の危険がある状況で。
_ 最近旧日本軍の番組をテレビでよく見ていたので、日本軍だったら絶対置き去りにしただろうと思った。まあ戦争とは状況が違うだろうが、日本人とアメリカ人を比べれば後者のほうが人間的な気がする。
_ 話は飛ぶが原爆投下もアメリカ人が同胞の犠牲を少なくすることを考えての決断なら理屈は通る。もちろんインディアンや黄色人種を殺すのはなんとも思わないというところに問題はあるが。
_ それと比べて先の大戦のときの日本は同胞の命をなんとも考えていなかったのではないか。大事だったのは天皇陛下と国体であり国民でなかった。