_ 3とザ・ファイナルを続けて観た。
_ 3はウシジマ(山田孝之)があまり出てこなかったのでいまいちだったが、ザ・ファイナルは傑作だ。
_ ウシジマの少年時代が語られるが、中学生の彼を演じる役者が秀逸だった。結局、世間から見れば不幸な境遇にあった少年(と少女)が十数年を経て、闇金ややくざとしてまた会いまみえる。昔の友達に、なぜこんな仕事をしているのだ?と訊かれて、「食っていくためだ」と答えるウシジマは迫力がある。
_ 話は変わるが、今「山口組顧問弁護士」(山之内幸夫)を読んでいる。彼は早稲田で一年先輩で、法職課程教室で一緒だった。彼の合格体験談を同教室で聞いたが頭のいい人だと思った。小説を書き、映画化もされて、その意味でもうらやましい存在だった。
_ しかし、この本を読むとやくざの弁護士は容易な仕事ではない。私は、弁護士の仕事でやくざや闇金とかかわったことがなく、いわゆる普通の人々が私の依頼者で、生命が脅かされるような仕事はしたことがない。やくざ映画が好きだったくせにそのようなかかわりを避けてきた。
_ 私の弁護士人生も40年を超え、そろそろ終わりに近づいている。企業法務の弁護士としては面白い仕事に恵まれ、映画の仕事のような金を払ってもやりたいような仕事もあった。それでも山之内氏の本を読むと、自分とは異質な人間のために、国家の方針に反する正義を信じて闘う姿には感動する。自分にはとても無理だな、と思う。