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2016-12-01 この世界の片隅に

_ 第二次世界大戦を挟んで戦前戦後の時代を生きた女性を描いたアニメ。

_ 戦争の中にも日常が存在することがわかる。

_ 私も戦後生まれで戦争または戦時中の生活の実際は知らない。しかし子供のころ大人の話を聞いていると戦争の話が多かった。

_ 例えば、親父が空襲で落ちてきた焼夷弾に鼻の先を削られたことだとか。戦後食い物のない時代、米軍の残飯のシチューを食べていたらたばこの吸い殻がでてきたこととか。焼けた電柱を掘り出して薪にした話とか。

_ 面白い話ししかしなかったのかもしれないが、戦争中にも生活があり、笑いもあったのだと思う。

_ この作品は戦争の悲惨さと共存する明るさを描いた点で画期的だ。明るさについていえば、明日が保証されないという気楽さが感じられる。どうせ死ぬんだという諦観は、今日は精一杯生きようという意欲につながるのかもしれない。

_ 反対に考えてみると、現代のようにだらだらと未来が続いている世界は息苦しいといえる。


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