_ 変わったホラーだ。モンスターが盲目の老人なのだ。
_ 舞台は昔自動車産業で栄えたデトロイトの郊外のかつては高級住宅街だったと思われる廃屋が並ぶ一角の一軒家。そこにイラク戦争で負傷した退役軍人が住んでいる。
_ 登場人物はみな善良とは言えず、またそれなりに同情すべき事情もある。終わり方はすっきりとしない。続編を考えているのかもしれない。しかし、映画を観終わってからいろいろと考えさせることに成功しているので、あれでいいのだろう。続編を作っても納得のいく解決には至らないだろう。
_ 私は1975から76にかけてデトロイトに近いアンアーバーにあるミシガン大学で学んでいたが、あのころからデトロイトは危険だといわれていた。今のデトロイトは繁栄から見捨てられた廃墟になっているのだろうか。映画はそのように描いていたが。