_ 塩田明彦監督作品。小松菜奈と門脇麦がダブル主演。
_ とても面白かった。
_ 女の子二人のバディー映画で音楽映画でロードムービーでもある。
_ 二人のうちハル(門脇)はレズでレオ(小松)はバイで、それにノン気の成田凌が絡む。
_ 女の子のバディームービーの場合、ナナや下妻物語のように男と女の関係に見えるものが多いが、これは両者とも気が強く、さらにねじれてボーイズラブ的でもある。
_ 考えてみれば、自分で書いた小説もそんな強い女の子の関係を描いている。男の友情のようなものが好きなのだが、現実世界に生きる男として今までそのような友情を感じたことがあるかといえば、ない。映画の中の高倉健と池辺亮(昭和残侠伝)には涙するが、フィクションだとわかっているから感動するのだ。
_ それが、女の子の世界の話になると、どこまで行っても想像の域を出ないから、フィクションのような友情が本当にあるのではないかと思いたくなる。だから書いていても本当の話のように思えてくる。
_ 小松菜奈はこの映画を観る前までは女ぽっくてあまり好きではなかったが、この作品でショートヘアで男っぽくふるまう彼女は魅力的だった。