_ クリストファー・ノーラン監督作品。
_ この映画を一回観て理解できる人は多くないだろう。オッペンハイマーの半生を描いたもので、30年以上の出来事が複雑な時系列で展開する。登場人物は多数で、それぞれの関係は丁寧には説明されない。白黒とカラーの画面があるが、その関係は説明されなければわからない。
_ 前半は、混乱したまま観たが、後半の核実験以降は迫力があり観る価値がある。アカデミー賞の作品賞を受賞したが、「哀れなる者たち」のほうが好きだ。
_ 降伏寸前の日本に原爆を落とす必要があるのかが問われていたが、果たして日本は原爆投下なしに降伏しただろうか。大日本帝国は、本土決戦に備えていた。陸軍はまだ決戦には耐えられる力があった。もし本土決戦が始まっていたら、戦争はどこでどのように終わっただろうか。横井さんや小野田さんのような兵士が山にこもって戦い続けたかもしれない。