_ 濱口竜介監督作品。最後の20分を除けばそれなりに面白かった。
_ 芸能事務所が企画したグランピング場の建設をめぐる開発派と環境保護派の対立は陳腐ではあるが、セリグが生きているので緊張感がある。しかし、住民説明会で村の全員が反対派というのは不自然だ。当然土地を提供しようとする住民がいるだろうし、ほかにも開発から利益を受ける人もいるだろう。後半でそこらを描くのかと思ったら、とんでもない結末が待っていた。
_ ベルリン国際映画祭で銀獅子賞を取ったのだから、審査員はこの結末に何等かの意味を見出しているのだろう。それとも、なんだかわからないが、わからないというと、東洋の美を理解しない石頭の西洋人とみられるのを畏れたのだろうか。
_ 私はこの監督をあまり評価しないので、単に、結末がつけられなくなったので、ぶん投げたのだと思う。