_ エイリアンのシリーズはこれまで7作あるとのことだが、本作は時代的には、第1作のエイリアンとエイリアン2の間に入るようだ。
_ このシリーズは、映画館で4作品観ている。本作はあまり目新しいところはなく過去の作品のオマージュに満ちている。それでも、観て損はない。
_ ちょっと引っかかったのは、アンドロイドのアンディーの扱いだ。彼は主人公のレインの父親がレインを守ることを指令としてプログラムした。そのアンディーが、ある都合でプログラムを更新することになる。更新後のアンディーはすべての機能が向上しているが、上記の指令は、書き換えられ会社の利益を最上位に設定されている。
_ アンディー役の役者は黒人で、プログラム書き換え前は善良だが少し知能が足りない設定で、書き換え後は、冷徹で感情に動かされない存在になっている。
_ 物語としては、アンディーは、後半で再度最初のプログラムをインストールされ、レインに忠実なアンドロイドに戻る。
_ アンディーが黒人であることからの連想は、アンドロイドは昔のアメリカの黒人奴隷で、奴隷が従順であった頃は(例えば、「風と共に去りぬ」の世界)白人の御主人と仲良く暮らしていたのに、悪い思想を吹き込まれたために対立関係になった、と言っているように理解できる。
_ 作品の最後でレインは、ほかの仲間がエイリアンに殺されて、アンディーと一緒に宇宙船で新天地に向かう際、外部に、「生存者一人」と報告する。アンディーは生存者に数えられていないのだ。