_ 考えさせる映画。
_ 人間が様々な動物に変異してしまう奇病が発生し、フランソワの妻もそれに感染し、南仏にある施設に隔離される。フランソワは息子のエミールとその施設の近くの村に移り住む。妻を含む「新生物」を移送中のバスが事故で転落し、「新生物」が森に逃げ出す。警察、軍は村人とともに、「新生物」を追い、抵抗するものは駆除する。エミールも感染していることが判明する。
_ 村人はみな白人で、フランスの移民に対する嫌悪感を連想させる。
_ 感染した人は、徐々に動物化する。やがて言葉がしゃべれなくなり、動物と見分けがつかなくなる。そうなると村人は「新生物」を殺すことに躊躇しなくなる。クマを駆除するのと同じだ。「人を殺してはならない」という命題が適用できなくなるからだ。では、どこまでが人間でどこから人間以外になるのか。人間の言葉を解さなくなる時点か。又は、元が人間であれば、どこまで動物化しても、人間として尊重すべきなのか。
_ 昨今は、相手にテロリストというレッテルを貼れば殺してもいいようだ。映画「シビル・ウォー」の What kind of American are you? という質問を思い出す。