_ 新潮が生誕100周年を記念して「よみがえる三島由紀夫」と題する特集をしている。
_ 40人余りが書いているが、三島と実際会ったことがあるのは、横尾忠則ぐらいだ。それだけの時間が経過したのだ。
_ 1970年11月25日は午後2時ごろ起床した。授業がない日はそんなものだった。テレビをつけると座談会をやっていた。たぶんNHKだ。司会者と3,4人の男性が話していた。年配の一人が司会者に詰問した。「あなたは、さっきから、三島、三島と呼び捨てにしているが、三島先生といいなさい。いつもそうしていたでしょう。」それに対して司会者は、「しかし、三島由紀夫は犯罪を犯したのです。ほかの犯罪者と同様に三島といいかありません。」
_ 1年半前に会ったときは、礼状に「美しく死んでください」と書いたのに、実際に実行されると狼狽した。
_ それ以来、三島由紀夫は私の「推し」になった。