_ ネタバレあり。
_ 「トラフィック」にしろ、この作品にしろソダーバーグ監督は複雑な状況を整理するのがうまい。いい弁護士になれるだろう。傑作というほどでもないが、見て損はしない。
_ ひとつよく分からなかったのが、なぜ軽業師の中国人が中に隠れているカートをあのように簡単に金庫室に入れられたのか。あれは現金を運ぶもので、カジノのフロアーで運んでいたのはオーシャンの手下だ。よほど信用がなければそのような役割が回ってこないんじゃないか?
_ オーシャンはカジノのオーナーに、奪った現金の半分を運び出させれば後の半分は返すという取引をもちかける。それにオーナーは乗ったため全額取られるはめになった。しかし、カジノは普通盗難保険に入っているんじゃあないか?全部取られても保険で取り戻せばいいように思うが。こんなことを考えていると映画が楽しくなくなる。
_ ジュリア・ロバーツは中途半端な役だった。なぜカジノのオーナーを捨ててオーシャンに戻るのか、説得力がない。そもそもあの時間内で女心を描ききるのは無理だ。彼女の役はないほうがよかった。オールスターの映画は必ずみんなに見せ場を作らなければならないので、完成度は低くなる。