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2002-11-05 狂気の桜

_ 白い戦闘服の3人の若者が渋谷の街を走り抜け、不良共を叩きのめす姿は爽快だ。映像もアーティスティックで日本の伝統的な様式美の中に渋谷と「ナショナリスト」たちを捉えている。

_ しかし、爽快感は最初だけで、3人は既成右翼の抗争にまき込まれていく。

_ 窪塚を追いかける女(ふけた女子高生)が登場する。彼女が、バスの中で赤ん坊を抱いた女性に席を譲ろうとしない男に対して、今の日本人は腐っていると憤慨する場面がある。彼女は「そのような」悪を正すことを窪塚に期待する。この作品の不毛はここに象徴されている。

_ 窪塚たちには倒すべき敵がいないのだ。だから彼らの暴力はそれ自体が目的になり、やがて自らを傷つけ破滅していく。なぜなら、バスの中で席を譲らない男は彼ら自身であり(勿論この行為はもろもろの小さな欺瞞、保身の象徴だ)、そのような悪を成敗するためには、先ず自らを切り裂くことが求められるからだ。


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