_ 宇都宮の立てこもり事件ではSATが登場した。SATとは警視庁の特殊急襲部隊でテロに対抗することを目的とした部隊である。
_ 20日木曜日夜のテレビニュースが事件解決の瞬間を放送したが、SATはそこで2発閃光弾を投げた。しかし放送によると閃光弾は何れも犯人が立てこもっている部屋には届かず投げた隊員の至近距離で爆発した。一発目はマンションの部屋のベランダに当たって隊員が登ろうとしていた梯子をバウンドしながら落ちてきて隊員の顔のあたりで閃光を放った。あせった隊員はニ発目を腰のベルトから引き抜き投げようとしたが彼の手を離れる前に爆発した。
_ この出来事は事件の結末には影響がなく、新聞も特に取り上げなかったようである。しかし、テロ対策という観点からは重大な問題を提起しているのではないか。もしあの隊員が投げたのが手榴弾だったら彼は2度死んでいる。ロサンゼルスの特殊部隊を描いた「S.W.A.T.」を観た直後だったので比べてしまうが、アメリカだったらあのような失敗は許されないだろう。と言うかありえない失態だろう。
_ SATは組織されてから四半世紀はたっていると思うが、一体どんな訓練をしているのか。SATだけではなく実戦経験のない自衛隊の実力もあの程度ではないかと本当に心配になる。