_ カンヌのパルムドール受賞作。面白かった。
_ 法廷劇としては、トップクラス。
_ 日本の法廷劇は、嘘が多くて観ていられないが、これはフランスの法廷なので、本当らしく見えればいいので楽だった。
_ フランス映画なのに、冒頭の会話は英語で始まる。やがて明らかになるが、主人公の女性は作家でドイツ人、その夫はフランス人。ロンドンで知り合って、わけあって、フランスの田舎の山荘で暮らしている。夫婦とその盲目の息子は英語で会話する。
_ 主人公は夫殺害の容疑で裁判にかけられる。裁判はもちろんフランス語で行われる。フランス語が得意ではない主人公もフランス語で尋問されフランス語で答える。フランス語に詰まった主人公が英語で答える場面があるが、通訳はおらず、裁判官や審判員はみな英語を理解しているということか。
_ 映画とは離れるが、ヨーロッパの連中は3か国語以上話せるのが当たり前。どれが母国語かわからないぐらいな人もいる。
_ 日本の英語関係者は幼少時から英語を教えるのは、日本語能力を劣化させるから駄目だという。それは間違いで、人間は複数言語を同時に別な回路で学習することができる。それができるのは小学校から中学の前半ぐらいまでで、そこを過ぎると脳は固まってしまう。