_ 小池栄子と豊川悦司共演。理由なく一家三人を殺した男とその男に恋をした女が獄中結婚する。
_ その動機については、映画は社会から疎外された二人が共感して結びつくと説明するが、ネットを見てこれが池田小学校の児童8人殺戮犯宅間守をモデルにしていることを知り別な印象を持つようになった。
_ 宅間守には複数の恋愛感情を抱く支援者がいてその一人と獄中結婚した。彼は事件を起こす前4回結婚していたので5回目の結婚になる。彼には女性を惹きつける何かがあったと言わざるを得ない。
_ 昨今の女性に、付き合いたい男の条件を挙げてくれと言えば、必ず「優しい人」が入ってくる。間違っても、凶暴な人とは言わない。しかし、優しさが男を選ぶ条件になったのは近代以降、つまりここ200年かそこらのことではないか。人類の歴史は300万年以上になるからそのほとんどの時期優しさではない条件が支配してたはずだ。
_ 野獣や敵対する部族から妻や子供を守るには優しさより凶暴さの方が役立つ。女のDNAにはその時代の記憶が刻み込まれているに違いない。最近のDV事件を見ると何故そのような男を選ぶのか、何故逃げないのかと不思議になることがある。ヤクザでもなければ現代社会で凶暴さは生活していくには不必要なものだが、むしろ打算的でない純粋な女性がそのような時代錯誤な資質に惹かれるようだ。
_ グループダイナミックスの本で読んだ記憶があるが、優れた能力を持つマウスは狭い空間に多数のマウスと一緒に閉じ込められると犯罪者マウスになると。現代の閉塞的な社会は犯罪者を生み出しているのかもしれない。
_ 宅間守は戦国時代に生まれていたら立派な武将になっていたかもしれない。織田信長は現代に生まれていたら宅間以上の犯罪者になっていたかもしれない。